「 ざめきの夜 」 箕村 復次 | 「 太鼓 」 福田 勉 | |
まず、この場面に出会えることが難しいです。また、この瞬間を上手く切り取ったのは作者の見る目が確かだからでしょう。作品の主人公は赤いゆかたの踊り子で、画面の占める割合から考えると非常に小さい部分ですが照明により目を引きます。また、帯に手をあて直しつつ歩いている姿も良い形です。奥は熱気に包まれた踊り場、手前は踊り見物を終えたカップル、道路上の白線や矢印もアクセントとなりつつ本作品を見る人の目を誘導しています。お見事。 | これまでも太鼓を主題として撮影された作品を目にしてきましたが、これだけ多くの太鼓を撮影したものは初めて見ました。広角レンズを使用し、下から見上げるアングルで太鼓を目一杯多く取り入れるとともに、それぞれの人物の被りも上手に処理され、またバックを夜空の青で処理しスッキリとさせています。太鼓の配置と下に写る踊り子も良い雰囲気です。欲を言えばシャッタースピードの調整によりバチのブレがあればさらに良かったかもしれません。 |
徳島県本部委員長 三木 理司 |